シンスプリントとは
シンスプリントは、脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)とも言われ、脛(すね)の内側にある脛骨(けいこつ)に痛みが発生します。
脛の内側に痛みが出るのが特徴ですが、場合によってはふくらはぎや脛の外側に痛みが出ることがあります。
多くは脛の下3分の1に痛みが出ますが、跳躍型と呼ばれジャンプ動作が多い方は脛の真ん中や上部に痛みが出る事もあります。
初期の段階では走ったり、触ったりすると痛みが出ますが、進行すると何もしなくても痛くなることがあります。
シンスプリントの症状
・下腿内側の圧痛
・腫脹(はれ)・熱感
・運動時痛 など
シンスプリントの原因
1番の原因は走る、跳ぶなどの「運動」であり、オーバーユース(使いすぎ)によって症状が出現します。
陸上競技や野球、サッカー、バレーボール、バスケットボールなどの競技で見られます。
オーバーユースによって筋肉が硬くなり、ふくらはぎにある「下腿三頭筋」や「後脛骨筋」、「長趾屈筋」などの柔軟性が低下して、筋肉の付け根にある脛骨を覆う「骨膜」を引っ張ることで微細な傷ができて炎症が起こる「骨膜炎」が原因で痛みが出ると言われています。
スポーツを始めて間もない人や以前より運動量が増加したことでオーバーユースになり発症することも多いです。そのため「初心者病」と言われることがありますが、決して初心者だけがなるものではありません。
足首が内側に倒れ込むオーバープロネーション(回内足)があるとシンスプリントになりやすいです。
オーバープロネーションにより足首に捻れが起こり、先述の「下腿三頭筋」や「後脛骨筋」、「長趾屈筋」に負担が掛かるためです。
その他、O脚やX脚などの歪み、ストレッチ不足、足首の硬さ、靴が合わないことなどが引き金となります。
シンスプリントは部活を始める10代から見られ、男女差は筋肉量の比較的少ない女性に多く見られます。
シンスプリントの治療
シンスプリントは、筋肉痛とは違い、放っておいても痛みが取れることはありません。
痛みを放置して運動を続けることにより、「疲労骨折」を起こし、長期の休養が必要になることもありますので、早めの対処が必要となります。
マッサージや鍼治療などで原因となる筋肉の状態を良くしたり、身体のゆがみを整えてあげる事が治療になります。
また、軽度の場合は痛みのない運動のみ可能ですが、運動後のアイシングは欠かさずに行ないましょう。